真夏の果実




♪〜♪〜♪


あたしの心とは裏腹に、軽快なメロディが部屋に響いた。




知らない番号…。

そんなことは頭になくて、すぐ通話ボタンを押した。



『双葉?俺だけど…』


柊の声。


「…っ柊…!」


『双葉泣いてんのかっ?』


「…ッ…」


『ちょっと待ってろ!』



そう言うと電話は切れた。



画面を見ると通話時間15秒。


何か悲しくなった。








< 49 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop