真夏の果実
「なんで…っ」
『お前が泣いてたら来るに決まってんだろ。』
「えっ…」
『何かあったかと思ってすげー心配した!』
「ごめんなさい…」
『何謝ってんだよ。』
「だって…」
『俺は双葉が心配で勝手に来ただけ。別に謝る必要なんかねえよ。』
「うん…」
『それで、どうしたんだ?』
「何か自分でもわかんないんだけど、夜になるとすごい孤独感じるの。」
『孤独?』
「自分はひとりぼっちなんだって思う。」
『双葉はひとりぼっちなんかじゃねえよ。』
「そうなのかな?」
『俺がいるだろ?』
「えっ?」
『いや、俺とか…店長とかあかりちゃんもいるし。』
「確かに…」
『そうだろ?だから双葉はひとりぼっちなんかじゃねえんだよ。』
「うん。ありがとう。」