真夏の果実
二人きりになった途端、黙り出す双葉。
明らかに気まずい空気。
そこで俺は双葉に話しかけた。
『ふーちゃん何で俺のこと軽く避けてんの?』
「えっ!?避けてないよ!!」
『じゃあ何で目見ねぇの?』
「だって…柊が…」
『ん?』
「柊を意識しちゃうんだもん。」
『えっ!?』
「自分でもわかんないけど、気付いたら柊を意識しちゃうの…。」
『えっ…あー…。』
「どうしたの?」
『もう…可愛すぎるから。』
「えっ!?」
『そんなこと言われたら俺、期待しちゃうよ?』
「期待?何の?」
『ふーちゃんはまだ知らなくていいの。』
「えー…。」
俺のこと意識しちゃうって…。
俺、見込みある?
そんなこと言われたら期待しちゃうよ?