0時43分
雅の過去
――俺は自分の家が嫌いだった。ヤクザをする親父が、家が嫌いだった。
俺は中学に入ってから荒れ出した。
学校には行かなくなり、家には帰らなくなった。
親や学校は何も言わなかった。
だから俺は、毎日繁華街に行っては喧嘩してた。
ただ何か得体の知れないものから逃げてた。
その何かから身を守るようにして、俺のズボンのポケットには、常にサバイバルナイフが息を潜めてた。
俺は中学に入ってから荒れ出した。
学校には行かなくなり、家には帰らなくなった。
親や学校は何も言わなかった。
だから俺は、毎日繁華街に行っては喧嘩してた。
ただ何か得体の知れないものから逃げてた。
その何かから身を守るようにして、俺のズボンのポケットには、常にサバイバルナイフが息を潜めてた。