0時43分
その日、俺は兄貴の引退暴走に連れて行かれた。
「よう」
兄貴と顔合わすのは何年振りか…
「お前、乱舞龍に入れ。ここなら飛べる」
それだけ言うと、兄貴は真っ黒の特攻服を身に纏い、バイクに跨った。
俺は虎太郎のバイクの後ろに乗せられた。
乱舞龍の数はすごかった。
「恭さんはコイツら全員の命預かってるんよ。それが乱舞龍総長の使命。そんな兄貴がおるお前は、胸張ってええと思う。今日はようその目に焼き付けとき」