0時43分

乱舞龍に入って半年が経った頃、後輩の話に俺は裏切られる。


「恭さん、家継ぐらしいっすよ」

「……はッ…!?」





家を出された俺は、当然家の事を全く知らなかった。もちろん兄貴にもあれ以来会っていない。






あの時、綺麗に舞い飛ぶ兄貴を見て、俺は乱舞龍に入った。



兄貴が飛べるって言ったから…




だけど兄貴は、一番飛べない世界へ行ってしまった。




「俺は兄貴に裏切られた…」




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