0時43分
そいつはあたしの前で止まり、タバコを携帯灰皿に捨てた。
「何?」
龍平のように背の高いそいつを見上げる。
「俺、お前に興味ある」
フッと笑った時、八重歯が見えた。
「あたしはない。しかも何でここにいんの?」
「だってここの鍵壊したの俺だし」
コイツが…?でもこんな奴知らないし、あたしは一回もここで会った事ない。
「あたしあんたの事知らない」
「席隣だけど?」
「席隣だろうが知らない」
だってあたしは周りに興味がない。