0時43分
「朝靴箱のとこで言ってた悪口、あれお前にだろ?気になって後追ったらここだった」
「…だから何?」
涙が出てくる事に腹が立つ。こんな奴の前で…
「ほっといてよ!!」
あたしはそいつの胸をおもいっきり押して、走って屋上から出た。
走って、走って…
「ハァ……ハァ…」
非常階段の踊場。屋上を見つける前はここにいた。
ひんやりとした壁に左手をつき、速すぎる鼓動と呼吸を整える。
「あっれー?みにくいアヒルの子発見ー!!」
あたしの目の前には数人のギャル。あたしを見てニヤニヤし、顔を上げた瞬間髪の毛をすごい力で引っ張られた。
「やッ…!!」
痛い痛い痛い!!
「抵抗してんじゃねぇよ!!」
一人のギャルが拳を握り、あたしの顔目掛けて殴ろうとした瞬間、
……止まった?