0時43分
「ただの一匹狼」
「答えになってない…」
「まぁそういう事。んで、お前の名前は?」
「高山羽流」
「羽流ね。俺の事は将人でいいから」
「…あのさ」
「ん?」
「何で停学なってたの?」
「あー…ただそこら辺の奴と喧嘩しただけ」
チラッと将人の手を見る。喧嘩なんてした事ないような綺麗な手。だけどあのギャルたちの反応は尋常じゃなかった。本当にコイツ何者…
「おーい」
将人はあたしの顔の前で手をヒラヒラさせてた。
「意識飛んでんじゃねぇよ」
そう言ってまたあの八重歯を見せて笑った。
あんたの笑顔、嫌いじゃないよ。