0時43分
着いたところは誰もいない真っ暗な丘の上。バイクを停めてヘルメットを脱ぐ。
「ここどこ?」
「まあまあ。俺の後に付いて来いよ」
将人はあたしの歩幅に合わせるようにゆっくり進む。15分ぐらい歩いたところで足を止めた。
「将人?」
「前見て」
将人は後ろにいるあたしを前に押し出す。
「うわぁ……」
そこに広がるのは見た事のないような夜景。
「綺麗だろ」
「うん…」
言葉が出なかった。
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