0時43分
遠藤将人の事は調べさせた。南の地区の繁華街で相当仕切ってる奴がいる。しかも1人で。群れを嫌うそいつは、一匹狼と呼ばれてた。
沈黙を破ったのは遠藤。
「俺とアイツとの会話の内容は覚えてるか?」
龍平はフーと一つ息をついた。
「…うん」
「そうか」
「…でも…その後の事はあんまり……」
あたしの記憶はそれ以降はない…
そう言って龍平を見ると、龍平は辛そうに顔を歪めた。
それからあたしの病気の事を聞いた。不思議な気持ちだった。あたしはあの日からずっと生きてた。今も生きてる。でもこの1ヶ月間、本当のあたしは死んでた。