0時43分

――俺がマンションを出て倉庫に向かった。

倉庫に着くと、普段は北と東にいる虎と馬の奴らも揃っていた。西に拠点を置くのは主に龍の奴らだ。久しぶりに乱舞龍全員が集まり、その数は1000人を超えている。倉庫に入り切らず、虎と馬は倉庫の前にバイクと一緒に身を揃えている。ここは街から少し離れたところにあり、周りには空き地が無数にあるだけだった。


車を止め、倉庫へと歩いて行く。当たり前のように開けられる道。当たり前のように掛けられる挨拶。その無数の顔を一人として把握していない奴はない。こいつら全員の命を預かる俺らにとったら当たり前だ。

俺は2つの特攻服を腕に抱えながら、倉庫へと入って行った。

入ればそこではまた、当たり前のように道が開けられ、挨拶を掛けられる。そしてその奥にはソファーに座った龍平とその横に立つ虎太郎がいた。

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