0時43分
助けた?誰が助けてほしいって言った?
「助けてほしいなんて言ってない」
ようやく泣きやんだあたしは、今度は怒りが込み上げてきて、雅という男を睨んだ。
「誰も助けてほしいなんて言ってない。むしろあのまま死なせてほしかった。じゃあさようなら」
スッと立ち上がり、リビングを出ようとした。
「おい」
今度は何?
「何?」
立ち止まり振り返ると、今まで見た事がないような、まるで何かに刺されたような目で、あたしを睨んでいる男がいた。