君と野球とあたし
ただ、小さい体で、懸命にフルートを吹いている姿が、


たまらなくいとおしかった。



気付くとその子ばかり目で追っていた。




なにしてんだろ。

俺…。



演奏が終わり、立ち上がったときだった。



さっきまでの凛とした顔はなく、


子供っぽい笑顔があった。




胸が締め付けられた。



今すぐステージにのぼって
抱きしめたくなった。


俺の物にしたかった。
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