君と野球とあたし
『カキーーン』


やっぱり強いだけあって人数はすごく多い。

それにみんなうまいなー…。

「わぁー…」

フェンス越しにずっと見とれてる。

そのとき…

「ねぇ、野球部見学?」

!!

後ろからいきなり声をかけられた。

野球部の先輩…何年生だろ…。

「あっ、えっと、見学…してました…」

「じゃあさ、こんなとこじゃなくて中おいでよ」

え…いいの?

「ね?」

「あ、はい!」

先輩は私の前を歩いてく。

背中おっきいなぁ。

かっこいいし…。

今度は先輩に見とれてた。

「ねぇ、名前なんてゆーの?」

「えっと、加藤由依です」

「へぇ、由依チャンってゆーんだ。俺は谷山慧斗。
一応野球部のキャプテンだから、覚えといてね?由依チャン」

「キャプテンなんですか!?」

「え、うん。以外だった?」
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