君と野球とあたし
たかが消毒だったけど、二人きりになれたのは、
正直幸せだった。

だからこそ、由依ちゃんが保健室から出ようとしたとき、
自然とそれを止めてしまったんだ…。


由依ちゃんの、白くて細い腕をつかんだだけで、

俺の中のストッパーが、はずれかけた。


抱きしめてた。


由依ちゃんが、俺の腕の中で俺の名前を呼んだ。

一瞬で我にかえって由依ちゃんを離した。


もしあそこで由依ちゃんが抵抗しなかったら…。


そのままベットに倒しておそってただろうな…。


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