加納欄の研修旅行 シリーズ7
「レポートは、預かる。研修は、ご苦労だった。だが、お前らは、何しに行ったんだ!あれほど、くれぐれも迷惑かけるな。と、言っといただろう!!」

机をバンッと叩いた。


これは、バレてる(-.-;)


なんで言うのよ~(>_<)


高遠先輩と、あたしは、課長から、みっちりお説教をくらった。

やっとお説教から解放されて、自分の机に辿り着いた。

「お前らなにしに行ったんだ?」

吉井さんに言われた。

「壊したドア代は、給料から引いとくからな」

課長の声が聞こえた。

あたしは、机に突っ伏した。

「欄、ちょっとこっち来い」

大山先輩が、突然あたしの手首を掴み、人気のない所まで連れ出した。

「どうしたんですか?」


もぉ、これ以上のお説教はぁぁぁ(:_;)


「どうしたんですか。じゃないだろ!ウソつきやがって」

「あぁ……」

大山先輩の目も、笑ってはいなかった。

「え~っと……お仕事しに行こうかなぁ」

あたしは、その場から逃げようとした。

大山先輩が、逃げようとしたあたしを押さえつけ、壁に立たせた。

「あ、あの……大山先輩?ウソついたことは謝り」

「欄」

「……はい」

「 何にもされなかったか?」

「???えっとぉ、おっしゃってる意味が……」

「何にもされなかったか?」

「大山先輩?」

「一晩中タカといたんだろ。タカに何もされなかっただろうな?」


え゛?


た、高遠先輩と?


な、なんでなんで?


なんで、高遠先輩と?


あまりの驚きに声が出なかった。

大山先輩は、勘違いして。

「何されたんだ」

と、言った。


なんで、あの寒い吹雪の中、頑張っていただけなのに、高遠先輩を疑うようなことを言うの?


「おい、欄!」

大山先輩に、肩を捕まれた。


もぉ!


なんで、何かがあるって思うのよ!


ま、まさか。


ヤキモチ?


まっさかねぇ。


「おい、欄」

こんなに必死な大山先輩久しぶりに見るかも。

ちょっと、意地悪したくなった。

「さぁ、どうですかね」


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