Princess&Dragon
あ、あんにゃろ…。
何姫ちゃんに触ってるんだよ!!
姫ちゃんの2つ後ろにいる眼鏡をかけたサラリーマンみたいな人が、姫ちゃんを触ってる。
混んでるからバレないとでも思ってるのかよ!!
顔がニヤニヤしてんぜ。
もぅ少しで俺と姫ちゃんが降りる駅に着く寸前だった。
「っ…」
変態サラリーマンの顔が歪んだ。
その理由が意外にも、
姫ちゃんがその手首を捻っていたからだ。
駅に着いてそのらサラリーマンは電車から出ないように姫ちゃんと反対の方向に行くが人の波に飲まれて電車から出てしまった。
口パクで姫ちゃんが何か言った。
声は聞えなかったけど、何を言ったのかはわかった。
「触ってんじゃねぇよ。」
それでも否定しているのか逃げ腰のサラリーマン。
人気の無い所にいた2人を俺はずっと見ていた。