俺サマ後輩×天然先輩
昇降口でそれまで無口だった拓巳が口を開いた。
「おまえ何ほかの男にこび売ってんの??」
…??
何それ…
「こびって何??」
本気でわからない…
でも拓巳の目が呆れたようにこっちに向けられたのがわかった。
「…お前バカ?バレバレだし」
…は??…だから何が?
「お前だって自分で可愛いと思ってんだろ?」
ばかにしたような目…
自分が可愛い…??
なんだそれ。
「もういぃよ。こっち来て?」
あたしはさっきの事で目に涙を溜めながら、拓巳のほうへ近づいた…
「…ごめん」
そう言って唇を重ねてきた。
…なんか…嫌。
ガタッ!
その音に驚いて拓巳の唇が離れた。
…悠斗??
悠斗も私達を見て驚いていた。
……。
「おぉ悠斗、お疲れ」
そう言って先を歩いていってしまった拓巳。
…気まず…。
遠くで拓巳がせかす。
「あ、あたし行かな…」
「さよなら、先輩」