枯れた心に愛を
「ルミナリエ様!!」
「!?」
「お嬢様達、喧嘩もいいが、場所をわきまえてくれないか?」
「申し訳ありません」
女達はどっかに行ってしまった。
ルミナリエとは、ピュアブラッドの上流階級の者だ。昔から苦手な奴。
ピュアブラッドの虐めっ子より苦手。
「羅葡様?威勢が良いのは構いませんが、マサレーツ様の立場もお考え下さい」
マサレーツとは、まさおの本名だ。
「ルミナリエ、もう良い」
「マサレーツ様!!」
一歩下がった。
「まさお、ごめんなさい…」
「羅葡ちゃんも気を付けてね♪」
小声で話してきた。“ちゃん”…って、
「おっ……ふがっ!?」
口を塞がれた。
親父だ。
「ルミナリエ様、すみませんでした。以後気を付けます」
謝りたくもないので表面上謝った……ら!?
「マサレーツ様の性格に良く似ていらっしゃる」
優しく笑った。
一瞬見入ってしまった。
“ざわざわっ”
回りは驚いてるし、まさおに成りすました親父も驚いてる。