枯れた心に愛を
好きな人……。
“チクンッ”
又だ。
貴方に関わると喜怒哀楽が激しくなる。
「んで?」
「えっ?」
「血が足りないんだろう?飲んで行けよ」
「……うん。でも、今日はいらない」
「……だぁめ。ぶっ倒れると、俺がまさおさんに怒られるから」
怒られる…か。
がっかりした。
私は貴方に恋をしている。今までとは違う。
「それだけ…か」
不貞腐れて言った。
「……後、俺自身、羅葡が心配だから」
一気に気分がアゲアゲになる。
好きな人の一言で気分が上がったり、下がったりする。
顔が真っ赤になるのが自分でも解る。
「羅葡、そんな顔をされたら誤解する」
「?何を?」
頭をなでられ、桜木を見たら苦笑いをしていた。
「私は、桜木の事……」
“コンコンッ”
邪魔が入った。
ってか、私は何を言おうとしたの!?
「わ…私、帰ります。失礼しました」
帰ろうとしたら
腕を捕まれた。