枯れた心に愛を


“コンコンッ”



「はい?」



「失礼するよ?」



まさおだった。



「か……会長!!おはようございます」


「あぁ、おはよう♪」


私も頭を下げた。
今は一社員。


「羅葡、おはよう♪」



「えっあっおはようございます?」


「他人行儀じゃなぁ?」


「かっ…会長?一体?」



「ワシの親戚の羅葡だ」



「「はいっ!?」」


「まさお!?」



言っちゃったよ!!



「まさお!?あれだけ秘密だって言ったのに!!」


「羅葡が昨日、セナを呼ぶから朝からワシの株ががた落ちじゃ!!」


「ゴメン…ナサイ、軽率でした」


「わかればいいのじゃ。次からは、違う人にしてくれ」


「はい」


会議室を後にしたまさお。と、同時に私への扱いが普通じゃなくなる瞬間だ。


「仕事が貯まってるので、もう良いですか?」


私が聞くと、人事部の田中さんは腰を低くしてきた。でも、課長の安藤さんは今までと変わり無い対応をしてくれてちょっぴり有り難かった。







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