粉雪
『…まだ何かあんの?
また騙されたか?(笑)』
振り返り隼人は、小馬鹿にしたように笑った。
『…あたしにも、お店を紹介してください…!』
「ハァ?!
アンタ、自分が何言ってるかわかってんの?!」
その言葉には、思わずあたしが声を上げた。
だけど隼人はあたしを制止し、そんな香澄の瞳を見据える。
『…ちーちゃん、タンマ。
アンタ、何が言いたい?』
『…あたし、もぉ男に騙されたくないんです…。
夜の店で…働きたい…!』
「―――ッ!」
耳を疑うような台詞だった。
『お嬢様の考えてるような世界じゃねぇよ。
帰ってテレビでも見てろ!』
必死そうな香澄の言葉に、だけど隼人は吐き捨てるように言う。
『待ってください!
あたし、退学届け書いたんです!
本気です!あいつらを見返したい!!』
「―――ッ!」
香澄の考えていることが、あたしにはまるでわからなくて。
戸惑うように、目線を香澄から隼人へと移した。
『…本気みたいだな。
わかった、俺の知ってる店紹介してやるよ。
その代わり、俺の顔潰すんじゃねぇぞ?』
『ハイ!!』
一枚の名詞を差し出した隼人に、香澄は力強く声を上げた。
『ちーちゃんは、その女送ってから料亭来いよ。
俺は先に行ってるから。』
「…うん。」
隼人を見送る香澄はまた、深々と頭を下げ、
あたしはそんな香澄を無言で見つめていた。
「…アンタ、人生台無しにする気?」
『違うよ?
あたしは、男達に復讐したい!』
香澄の目に、迷いはなかった。
また騙されたか?(笑)』
振り返り隼人は、小馬鹿にしたように笑った。
『…あたしにも、お店を紹介してください…!』
「ハァ?!
アンタ、自分が何言ってるかわかってんの?!」
その言葉には、思わずあたしが声を上げた。
だけど隼人はあたしを制止し、そんな香澄の瞳を見据える。
『…ちーちゃん、タンマ。
アンタ、何が言いたい?』
『…あたし、もぉ男に騙されたくないんです…。
夜の店で…働きたい…!』
「―――ッ!」
耳を疑うような台詞だった。
『お嬢様の考えてるような世界じゃねぇよ。
帰ってテレビでも見てろ!』
必死そうな香澄の言葉に、だけど隼人は吐き捨てるように言う。
『待ってください!
あたし、退学届け書いたんです!
本気です!あいつらを見返したい!!』
「―――ッ!」
香澄の考えていることが、あたしにはまるでわからなくて。
戸惑うように、目線を香澄から隼人へと移した。
『…本気みたいだな。
わかった、俺の知ってる店紹介してやるよ。
その代わり、俺の顔潰すんじゃねぇぞ?』
『ハイ!!』
一枚の名詞を差し出した隼人に、香澄は力強く声を上げた。
『ちーちゃんは、その女送ってから料亭来いよ。
俺は先に行ってるから。』
「…うん。」
隼人を見送る香澄はまた、深々と頭を下げ、
あたしはそんな香澄を無言で見つめていた。
「…アンタ、人生台無しにする気?」
『違うよ?
あたしは、男達に復讐したい!』
香澄の目に、迷いはなかった。