粉雪
『…ちーちゃんってさぁ、女子高生っぽくねぇよな。
落ち着いてるし。』
「…素直に“冷めてる”って言えば?」
“ひねくれ者”
そんな言葉は、聞き飽きた。
それにあたしだって別に、好きで“女子高生”をやっているわけじゃない。
「…父親は女作って出て行って以来、音信不通。
母親は、父親が付けた名前が気に入らないからって、あたしのこと嫌ってるし。
そりゃー、人生に期待なんてして生きられないよ。」
何も言わない隼人に、初めて自分のことを話した。
『…だから、家出資金貯めてるの?』
「そんなカンジ。」
自傷気味に笑うことしか出来ない。
『…そっか。
嫌なことあったら、絶対電話して来いよ?』
「…うん…。」
“同情なんて、されたくない!”
ずっとそんな風に生きてきたのに、隼人はあたしに“可哀想”なんて言わなかった。
だから少し、調子が狂ってしまう。
外はまた雲行きが怪しくなり始め、バラードの曲が余計にあたしを切なくさせた。
「…雨、降るかな…?」
初めて自分から、話を振った。
『どーだろうな。
嫌い?雨。』
「…好きじゃない…。」
雨が降ると、余計に“一人ぼっち”に感じてしまうから。
それは今も、変わってないよ?
落ち着いてるし。』
「…素直に“冷めてる”って言えば?」
“ひねくれ者”
そんな言葉は、聞き飽きた。
それにあたしだって別に、好きで“女子高生”をやっているわけじゃない。
「…父親は女作って出て行って以来、音信不通。
母親は、父親が付けた名前が気に入らないからって、あたしのこと嫌ってるし。
そりゃー、人生に期待なんてして生きられないよ。」
何も言わない隼人に、初めて自分のことを話した。
『…だから、家出資金貯めてるの?』
「そんなカンジ。」
自傷気味に笑うことしか出来ない。
『…そっか。
嫌なことあったら、絶対電話して来いよ?』
「…うん…。」
“同情なんて、されたくない!”
ずっとそんな風に生きてきたのに、隼人はあたしに“可哀想”なんて言わなかった。
だから少し、調子が狂ってしまう。
外はまた雲行きが怪しくなり始め、バラードの曲が余計にあたしを切なくさせた。
「…雨、降るかな…?」
初めて自分から、話を振った。
『どーだろうな。
嫌い?雨。』
「…好きじゃない…。」
雨が降ると、余計に“一人ぼっち”に感じてしまうから。
それは今も、変わってないよ?