粉雪
『じゃあ、トランプでもする?(笑)』
トランプ?
「…何ソレ?意味わかんない。
あるの…?」
『…いや、ないけど。
やるなら買ってくるよ?(笑)』
何だ、それ。
思わずポカンとしてしまったあたしの顔は多分、酷く滑稽だっただろう。
だけど次の瞬間には何故か笑えてきて、その笑いを堪えながら口を開いた。
「…ねぇ、さっきから気になってたんだけど、何でこの部屋って何もないの?」
辺りを見回し、何となく聞いてみた。
『必要なもの揃ってるだろ?
他に何かいる?』
どこをどー見ても、人が普通に生活するような家ではない。
キョトンと聞いてくる男に、ため息をつくあたし。
「…机と椅子くらいは必要なんじゃない?」
『あははっ!じゃあ、今度買っとくわ!(笑)』
“今度”なんて、あたしとこの男にはない。
この男が机と椅子を買ったところで、あたしには何の関係もないんだから。
「…てゆーか、今日予定あったんじゃないの?」
『あぁ、さっきの電話?
いいよ、あんなの。
ただの飲み会みたいなもんだし。』
「…良いんなら良いけど。」
煙を吐き出し、煙草を灰皿に押し当てた。
“あたしには関係ない”
これがあたしのスタンス。
『…さっきから思ってたけど、お前、眉毛ねぇな!(笑)
高校生みたい!』
「悪かったな!」
言われて気付いた。
男の前で化粧を落としたことなんて、一度としてなかったのに。
赤らめた頬を手の甲で押さえてみたが、指を差した男はケラケラと笑う。
トランプ?
「…何ソレ?意味わかんない。
あるの…?」
『…いや、ないけど。
やるなら買ってくるよ?(笑)』
何だ、それ。
思わずポカンとしてしまったあたしの顔は多分、酷く滑稽だっただろう。
だけど次の瞬間には何故か笑えてきて、その笑いを堪えながら口を開いた。
「…ねぇ、さっきから気になってたんだけど、何でこの部屋って何もないの?」
辺りを見回し、何となく聞いてみた。
『必要なもの揃ってるだろ?
他に何かいる?』
どこをどー見ても、人が普通に生活するような家ではない。
キョトンと聞いてくる男に、ため息をつくあたし。
「…机と椅子くらいは必要なんじゃない?」
『あははっ!じゃあ、今度買っとくわ!(笑)』
“今度”なんて、あたしとこの男にはない。
この男が机と椅子を買ったところで、あたしには何の関係もないんだから。
「…てゆーか、今日予定あったんじゃないの?」
『あぁ、さっきの電話?
いいよ、あんなの。
ただの飲み会みたいなもんだし。』
「…良いんなら良いけど。」
煙を吐き出し、煙草を灰皿に押し当てた。
“あたしには関係ない”
これがあたしのスタンス。
『…さっきから思ってたけど、お前、眉毛ねぇな!(笑)
高校生みたい!』
「悪かったな!」
言われて気付いた。
男の前で化粧を落としたことなんて、一度としてなかったのに。
赤らめた頬を手の甲で押さえてみたが、指を差した男はケラケラと笑う。