もう一度君に会いたい
――そして現在――
まぁ、こんなとこだな。
『雪波ちゃんって家、どの辺なの?
家まで送るよ。』
男としてこれくらいはしないとな?
「…〇〇駅の方です。」
『そうなんだっ!
結構、近いな。』
そして俺は普通に帰るはずだったんだ。
彼女が俺の服を掴むまで……
『っどうしたの?』
正直、驚いた。
ただ服を掴まれただけなのに、俺の鼓動が速くなるのが分かった。
こんなの、慣れてるはずなのに、一体どうしたんだ?俺……
「あっ!ごめんなさい…。 そこの公園、寄ってもいいですか?」
雪波ちゃんは赤くなりながら、近くにあった公園を指差した。
『大丈夫だよ。
じゃ、行こうか。』
どうしたんだろう?
と思ったけど雪波ちゃんの瞳があまりにも真剣だったので何も聞かずに公園へと向かった。