もう一度君に会いたい
「…ウッ…ウアッ……ウワァーン!!」
そしたら雪波ちゃんがいきなり、泣き出した。
『えっ!?
ちょっ、大丈夫っ!?俺、なんかしたかな?ごめんっ!』
焦った俺は、そう言った。
すると雪波ちゃんが激しく首を横にふった。そして、
「ちっ、違うんです…ッ…私っ、嬉しくて…」
『嬉しい?』
何でだ??
「今まで、そんな事、誰も言ってくれなかったし、……春くんは、話聞いても、引かなかったでしょ?
…だから嬉しくてっ…」
『引かないよ。
そんな話、話してくれてありがとう。
……もう遅いし、家まで送るよ。』
もう、空は真っ暗だ。
「ありがとう。
春くん。」
『春でいいよ。
俺も雪波って呼ぶし。』
うぉ~~!!
どさくさに紛れて言っちゃったよ、俺っ!!
「うん。……春。」
自分で言っといて、顔が赤くなる。
何っ!?
この可愛い生き物っ!うぅ、上目遣いで見ないで……