もう一度君に会いたい
「ねぇねぇ、あなた名前何てゆうの?」
くだらない事を考えていると突然、女の子に話しかけられた。
『……』
私は答えなかった。
私に話しかけないで……。
私に関わらないで……。
私はなにも返さず、自分の席に着いた。
「えっ…!?」
その子はまさか、無視されると思わなかったのか、呆気にとられている。
『(そんなに自分に自信があるの?)』
思ったけど口には出さなかった。
自分には関係ないと思ったから……。
「ねぇねぇ!名前何てゆうのぉ??
あたしは白石みくてゆうんだぁ!」
……だれも聞いてない。
私は誰も信じない。
だから私に話しかけないで。
私はもう、笑えないの……。
私なんて、生きてる意味何かないの……。
『……』
それでも黙っている私をみて、白石みくは私を睨んで、うるさい女子グループの中に入っていった。
いつもこうだった。
私は誰も信じない。
信じられないんだ。
裏切られるのが怖くて……。
私はあの日から笑い方を忘れてしまった。
そう、あの日から……