もう一度君に会いたい



私の席は窓側だったので、座るなり私は外の桜の木を眺めていた……。

トントン

すると、誰かに肩を叩かれたので振り返ってみた。

そこには、明るい茶髪の髪をした、いかにも遊んでそうな男がへらへら笑っていた。

私の嫌いなタイプだった。

『(まぁ、私に嫌いなタイプも好きなタイプもないんだけど。)』
『……』

私が無言で男を見ていると、

「君めっちゃ、可愛いねっ!!
名前、なんてぇの?
俺は村上朝陽って言うんだっ!ヨロシクなっ!」

そう言って村上朝陽は子供のようなあどけない笑顔を見せた。

モテるんだろうな。

私には特に関係ないけど。



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