もう一度君に会いたい
『俺が知るわけないじゃん。』
――朝陽、ごめん…。でも雪波のことは雪波本人から聞いた方がいいと思うんだ。
「だっよなぁ~。」
朝陽は俺の言葉を疑わずに信じて、また何か考え始めた。
――純粋な朝陽を見る度に、俺の心は罪悪感で広がっていくんだ…。
無邪気に笑う朝陽の笑顔は、俺には眩しかった…。――
「そうだっ!!
なんで雪波ちゃんが笑わないのかは分からないけど、俺たちが笑わせればいいんだっ!!」
いきなりそんな事を言いながら朝陽は突然、立ち上がった。
『は…?』
あまりにも突然の行動に俺は間抜けな声が出た。
「なぁなぁ!
俺と春と、あ!後、茜にも協力してさ、雪波ちゃん、笑わせてみよーぜッ!!」
『べ、別にいいぜ…。』
朝陽の迫力に押されながら俺がそう答えると、朝陽はポケットからケータイを取り出して何かいじりはじめた。
「今、茜呼んだからさ、早速作戦立てようぜッ!!」