もう一度君に会いたい
………ってか、そもそも何でこんな状況になったかというと……
――遡ること十数分前――
「あっ!」
という朝陽の言葉が原因だった……。
『どした?いきなり…』
そう俺が聞くと朝陽は、
「俺、今日デートだったっ!!
……じゃ、そぉゆぅわけだから、先帰るな!」
と言って朝陽はそそくさと教室から出ていった。
と、思ったら朝陽が帰ってきて
「もう夜遅いから、春っ!雪波ちゃん送ってけよ!!」
と言って今度こそ出ていった。
『あっ!おい、朝陽!!』
俺が呼び止めても返事は帰ってこなかった…。
………これからどうしようか…。
『…と、とりあえず、帰る?
確かに女の子1人じゃ危ないからね。』
そう言って俺は微笑んだ。
「…ありがとうございます。」
『いえいえ。』