氷ノ様ナ鏡

女性側





過去から続く契約に

縛られて動けないあたしに


 女神は囁いた


いや今思えばあれは

女神では無いのかもしれない


それでもあたしは

この奴隷のような

暮らしが嫌だった


来る日も


来る日も


会うのは1人の男性だけ

他の人には会えない

鎖で固められた鳥籠から

出してもらえないのだから


だから


この手で

 彼を殺めたんだ





自由を求めるが故の

 殺意のある行為

ご め ん な さ い


あたしを愛した人よ



 あたしはもう


  貴方を愛せない





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