氷ノ様ナ鏡

響き渡る鈴の音



着物を着崩し

 灯りの中で

彼女は舞を踊る


鈴を揺らし

響き渡る鈴の音は

存在感を夜に残し

桃色に咲き乱れる


  女


肌に指を這わせれば

 色香を増す


女の胸には

 雪桜のイレズミ


散りばめられた花びらは

 痛々しくも美しい





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