太陽ジャンク
怪物はピタッと動きを止め
そのまま砂になり風に吹かれて消えた。
「ふぅ」
力が抜けて俺は地面に倒れた。
「もぅ少しでお前は死ぬ所だったぞ。」
元の姿に戻ったクゥは呆れた声で言う。
「まったく…まだまだ見習いだな。
まぁ、お前の父である将官に似たのか
運だけは良かったがな。」
「うっせぇ・・・。
初めての殺生としては上出来だろ。」
あ~、疲れた。
ドッと全身に疲れが出てきた。
レイアルハンターってこんなに力が必要なのか。
さほど運動には自信があるけど
こりゃないぜ。
青空を見上げる。
「上の世界って…こんなに奇麗なんだなぁ。」
空気もうめぇし。
なんとなくビトレイアルが上の世界に来たがるのも分かるわ。
分かっちゃいけねぇんだけど。
青空の横に黒い丸を見つける。
「おぃ、クゥ。あの黒い丸ってなんだ?」
「クゥって誰だよ?」
視界に見えたのは男みたいな女だった。
「うわぁぁっ!!浅沼かよ!!ビックリしたぁ!!!」