太陽ジャンク
「そうだ!!こんな住宅街よりさぁ。
もっと空が広く見える所があるんだぜ!!」
そう言って、浅沼は俺の手を引っ張り起き上がらせた。
「ついてこいよ!!まぁ、ついて来れたらの話だがな☆」
本当、お前って挑発的だよな。
そう思うながらも俺は浅沼について行った。
「うわぁっ、広いしきれい!!」
「だぁろぉ~?オレここ好き!」
浅沼に連れてこられたのは土手だった。
空はもぅ真っ赤な夕焼けに染まっていた。
あ・・・太陽は黒く見えるのに
夕焼けはちゃんと赤く見える。
それってなんだか残酷だな。
俺は浅沼の隣に座った。
「オレ、やっぱり勇助は"ゆう"だと思う。」
「だぁ~から、俺は"ゆう"じゃねぇ。
どういう根拠で言ってんだよ。証拠を見せろ!!」
「今まで俺しか通れなかった裏道を糸も簡単に通ったから。」
「それがどう証拠に直結するんだよ。」
「いや、しない。」
なんでこう根拠のないこと堂々と言えるんだよ。
「俺は婚約者なんかになんねぇぞ。」
「もし"ゆう"だとしても?」
「ああ。つか、"ゆう"じゃねぇし。」
浅沼は体育座りでしょぼくれた顔をした。
急にそんな顔すると調子狂うよ。