太陽ジャンク
「それはもしもの時に防犯ブザーの役割をする。
肌に離さず持っていろよ。」
「さんきゅっ。」
勇助はふぅと息を吐く。
「じゃあ、オレ、帰るね!」
オレはそう言って勇助の家を出た。
もう少し居てやりたいけど
広兄が心配する。
オレは速足で帰った。
すると、店を閉める広兄の姿が見えた。
オレが「広兄!」と呼ぶと
広兄は振り向いて手を振った。
「おかえり!転入生くんの所へ行ってたのか?」
「ただいま。おう!楽しかったぜ!」
「良かったなっ。
じゃあ、続きは飯の時に聞かせてくれ。
先に2階に行って手を洗っててな。」
広兄はポンッとオレの頭を軽く叩き
いつもの気さくな笑顔で笑った。
この人がオレのお父さんみたいな人。
この家は広兄の家で
そこでオレは居候をして二人暮らし。
1階は広兄が経営してるラーメン屋。
広兄の作るラーメンは天下逸品だ!
オレは2階にあがり、手を洗いうがいをした。
いつからだか分かんねぇが
気付いたら広兄の側にいた。