太陽ジャンク
「ちぃ、気長に探しましょう。」
姫がオレの頭を優しく撫でた。
「そうだよ、果報は寝て待てだよぉ。」
吉太郎も優しく微笑む。
「うん…。がんばる。」
目の前にいる勇助はわざとらしく目をそらした。
「俺も…手伝うよ。できる限り。」
「へぇ、そりゃ有難いわね。」
オレの代わりに姫が答えた。
「なんで俺に突っ掛かってくるんだよ。」
「いじめるのが楽しいからに決まってるじゃない。」
「あのなぁ~」と勇助は長いため息を出る。
「ちょっと表出ろ。」
「いいわよ、ケンカだろうがなんだろうが
受けてたとうじゃないの。」
姫はそう言って、自分から店を出て行った。
そのあと勇助も仏頂面で店を出た。
残ったのは吉太郎とオレ。
(それと厨房で新聞を読んでいる広兄。)
「大丈夫かなぁ?二人。」
「どっちのこと言ってるのぉ?」
相変わらずボケっとした言い方をする吉太郎。
「えっ、どっちって?二人の事だろ?」
「ケンカァ?それとも二人の関係ぃ?」
「えっ・・・もしかして、
二人…付き合ってるかもしれねぇの?」
自分で言ってドキッとした。
「さぁ…でも、二人なんだかんだ言って、
仲良いよねぇ?」
「おっおう…。」
オレは少し違う不安が頭をよぎった。