Replicant・Lover's-L No.6 もうちょっと後日談
出されたジンの腕は、ひじ辺りから下へ力なくだらりと垂れたままだった。

有りえない方向に曲がってない?

ううん、中に何も入ってないみたいだ。

「どういうこと?」

ジンが右手で左ひじ下を掴んでみせる。

ぎゅっと絞られて、やっぱり中身が無い。

「うそっ!!」

あたしも、そのジンの左袖を恐る恐る持つ。

袖口にあるはずの、左手首より先が出てないし、異常に軽い。

「これって……?」

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