◇◆近距離恋愛◆◇〜続編〜
その後愛子とすぐ教室へむかった
教室のなかは男女どっちもいるから窮屈で騒がしい
そんな教室をキョロキョロと見渡しても空ちゃんの姿が見えなかった
そんなときやっと先生が入ってくる
先生が入ってくると同時に教室が静かになった
教壇の前に立っている先生の顔は何故か深刻で
そんな空気を読んだのか教室のみんなの中も張り詰めた空気が流れる
「今日みんなをここに集めたのには報告しないといけないことがあったからです。」
みんなが真剣に先生を見ていて
教室は物音はなにもない
「今、この今日に田中空がいないのはみんなも気づいているな?」
静に話し出す先生
「今日田中が朝早く学校に来る途中駅の階段で何者かに後ろから押されたらしい。」
そんな先生の言葉に少し教室がざわめく
「でも、その犯人も捕まったらしいし、田中も怪我だけですんだ」
ホッとするみんなの顔
もちろん美海も
「だが、足をおってしまったみたいでな、全治2ヶ月だそうだ」
「じゃあ、大会は」
女バスの子が少し言いかけると先生はため息をつく
「無理だろうな。でもな、今お前達が心配をするのは大会なんかじゃなくて田中の体のことだろ?」
女バスのみんなは俯いて黙り込み、みんな何かを堪えている
きっとそれは
大会を心配してしまった自分情けなさと
少し見えかけていた県大会出場がくずれていった悔しさ
美海にもわかる
みんなが頑張ってきたところを見てきたから