◇◆近距離恋愛◆◇〜続編〜
隼人サイド
今、病院に向かって走っている俺ってなんなんだろう
田中のことが好きなわけじゃない
美海のことだってこんなに好きなのに
ただ、心配だった
あんなに毎日一人で
朝、放課後と自主練に取り組んでいたあいつが
知らないふざけた野郎のおかげで最後の試合に出れなくなるなんて
一番努力していて
一番勝ちたいと願っていたそれなのに
どんな気持ちなんだろう
きっと俺にもわからないほどの辛さだと思うから
でも少しでもあいつの気持ち理解できると思うんだ
だから
俺は
今、
同じバスケ部の仲間として走っているんだ