◇◆近距離恋愛◆◇〜続編〜

なぜか続く沈黙



それでも手は暖かかったから寂しくなかった



握り返してくれるってことは美海のことまだ好きでいてくれてるってことなのかな?



そんなこと考えていると
こんなときに限って家につくのが早くて



もう家の前
いつもなら



「じゃ、また明日な」



ほら、こうやってバイバイ


でもまだ終われない
大丈夫、まだ今日は終わってない



「「あのさっ!」」




「あ、ごめん、隼人先いいよ」



予想外に重なってしまった言葉



隼人は目を右に反らしながらなんだか気まずそう



「んっと、なんつうか…俺んち寄ってかねえ?」



「…へっ?」



まさかの言葉に間抜けな声が出てしまった



だってそれ、美海が言おうとしたこと



「だから俺んちこいよ!ぼーっとしてねえで行くぞ」


隼人は美海の手を引いて家へ入っていった



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