先生、嫌いです
「それが中学2年の時。亜美はいっつも無理して笑ってた」
亜美の顔を思い出したのだろうか、結衣は寂しそうに笑った。
「中学3年になった時、新しく赴任してきた新米の先生がいたの。情熱を持った先生で、悩みを相談する生徒も多かった」
「すごく迷っていたけれど、亜美もその先生に相談をしたの。…先生は亜美の力になってくれた。先生2人と亜美、3人で何回も話し合いをしてた」
「最終的には亜美の将来を気遣って大事にはしなかったの」
「それがきっかけとなって、亜美はその先生と仲良くなった。付き合ってるの?って思うぐらい」
結衣の表情はどんどん暗くなっていく。
「卒業する一ヶ月前くらいかな…。亜美と先生は2人で遊びに行ったの。亜美、嬉しそうにしてた…先生の事、好きだったんだろうな」
結衣はため息をついた。
目が潤んでいる。