先生、嫌いです
結衣は準備室のドアを叩いた。
神崎がどうした?と言い出て来る。
「先生、亜美が…」
結衣は今の状況を神崎に言った。
「俺が探すから、田口は教室にいろ。もしかしたら戻ってくるかもしれない」
神崎は走った。
最初に玄関へ行った。
亜美の下駄箱にはまだ靴が入っている。
まだ学校内にいる。
神崎は一階から四階まで思い当たる教室は全て探した。
残るは屋上だ。
ドアを開ける。
そこには亜美が立っていた。
「佐原…」
息が切れている。
汗の量もひどい。
亜美はゆっくりと神崎の方へ振り向く。