先生、嫌いです


そんな亜美の目の前を一台の車が通り過ぎて行った。
ふと運転手と目が合う。
運転手は亜美を見て笑っていた。




亜美の顔から笑顔が消える。
夏なのに、一瞬で身体中が冷たくなった。
震えが止まらない。




信号が青に変わっても亜美はその場に立ちすくんでいた。
固まったように足が動かない。
涙が流れてくる。




どうして…
どうしているの…





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