worlds of last generationシリーズ 第一部
「無視して一人でお弁当食べようとするのは酷くない?」
私が少しすねながら抗議する。
「無視はしてないよ。だって由亜は将来決まらなくても路頭に迷わないし。ねっ小手川君」
「はぁ?」
そんな素頓狂な声が、教室のドア付近から聞こえてくる。
見れば驚いたような顔をした彼が、仲戸と一緒に佇んでいた。
きっとこれから学食に行くところだったんだろう。

「何小手川に同意求めてんのさ。」
そんな彼を見た後、もう一度彩葉の方を向いて聞いてみる。
「あぁもう…分かんないんだったら良いんじゃない?その内分かる事だろうし」
「意味分かんない」
そう言うも彩葉は我知らず、と言った様子でお弁当を広げている。
「ほら!そんな事よりも早く食べないと時間なくなるよ」
そう話を中断され、結局訳が分からないまま昼食を取る事になった。


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