worlds of last generationシリーズ 第一部
「あんたは危機感無さすぎ、このままじゃ路頭に迷うよ」
小さく溜め息を吐いて呆れた風に言う美夜那に、私は
あはは…と苦笑する。
「笑ってる場合じゃない」
そう言いながら私達のいる席までくると、隣の席に勝手に座る。
こうして三人で過ごす昼休み。
話している内に、美夜那も段々普段の彼女に戻っていく。
「久藤勝手に俺の席に座るな」
笑いながら話していると、そんな声が聞こえる。
見れば今学食から帰って来たらしく、小手川達が扉から歩いて来るところだった。
「良いじゃない別に。居ない方が悪いのよ」
全く退く気が無いらしい美夜那は、微動だにしない。
まるで女王様みたいに凛とした声色で話す彼女は、正直――女の私から見ても格好良いと思ってしまう程堂々としている。
それと同時に眼鏡の奥に隠れた瞳は冷たく鋭い、そして…何処か儚さを宿している様な気がした。
そんな彼女の顔立ちや立ち振る舞いから、一部の生徒達の間では“冷無の女王”と言われているらしい。
皆は気付いていない様だけど、美夜那は時折その鋭い瞳に哀愁を宿す時があるのだ。
それは紛れもなく、彼女自身が胸の奥深くに潜ませた感情なのだろう。
小さく溜め息を吐いて呆れた風に言う美夜那に、私は
あはは…と苦笑する。
「笑ってる場合じゃない」
そう言いながら私達のいる席までくると、隣の席に勝手に座る。
こうして三人で過ごす昼休み。
話している内に、美夜那も段々普段の彼女に戻っていく。
「久藤勝手に俺の席に座るな」
笑いながら話していると、そんな声が聞こえる。
見れば今学食から帰って来たらしく、小手川達が扉から歩いて来るところだった。
「良いじゃない別に。居ない方が悪いのよ」
全く退く気が無いらしい美夜那は、微動だにしない。
まるで女王様みたいに凛とした声色で話す彼女は、正直――女の私から見ても格好良いと思ってしまう程堂々としている。
それと同時に眼鏡の奥に隠れた瞳は冷たく鋭い、そして…何処か儚さを宿している様な気がした。
そんな彼女の顔立ちや立ち振る舞いから、一部の生徒達の間では“冷無の女王”と言われているらしい。
皆は気付いていない様だけど、美夜那は時折その鋭い瞳に哀愁を宿す時があるのだ。
それは紛れもなく、彼女自身が胸の奥深くに潜ませた感情なのだろう。