worlds of last generationシリーズ 第一部
音声操作・画面入力・意識操作可能で、電話やメールもわざわざ画面表示しなくても、自動割り振りしてくれるし、音声又は意識内でメール再生してくれる。
ネットもPCブラウザ対応で、読み込みはかなり早い。

カラオケ専用端末への曲送信は、こうした携帯端末からか、直接専用端末に入力するシステムになっている。
最新型のアクセサリー携帯なら、選曲アプリが初めから搭載されているので便利だ。
そうして私達は自分の歌いたい曲を、次々にカラオケ端末に入れて歌う。
その合間に頼んだ物を食べたり話したり、時には一緒に歌ったりして過ごす。

気が付けばもう七時頃になっていたので、今日は帰る事にした。
最近は暗くなるのが遅くなってきたと言っても、七時頃になると日は沈んでしまう。
やはり女の子としては、夜道は怖いのだ。

「いや〜、今日はいっぱい歌ったね」
「そうだねぇ。彩葉何てSnow dollフルコンプしてたもんね!」
「途中で私も参加したのだけど…よくあれだけ歌えるわね…」
そんな風にお喋りしながら歩く帰り道。
次第に近付く十字路に、少し寂しさを覚えた。

「もう着いちゃった…」
そう私が言えば、彩葉が笑う。
「また明日会えるじゃん」
そう言って私の頭を撫でた。
「またね、由亜」
「また明日、学校で」
「うん。ばいばい」
二人の言葉にそう返して、私は右へと曲がった。
< 23 / 84 >

この作品をシェア

pagetop