worlds of last generationシリーズ 第一部
そこから真っ直ぐ歩いて行き、三度目の角をまた右に行く。
先程よりも広い…だけど暗くて人気がない道。
家に帰るには、この道を必ず通らなければならないのだが、いつまで経ってもこのよく分からない怖さは消えない。
私は歩きながらMP端末を起動させ、クリアイヤーホンを耳につける。
これは最新技術によって思考操作出来るタイプで、音量調節が簡単なのだ。
更に、耳に取りつけると色が透けて見えなくなるおまけ付き。
結構気に入っているアイテムだ。
朝と同じ春の曲を聞きながら歩いて行く。
相変わらず暗い道はまだ続いている。
早く此処から離れたい…
そう思った時。
トントン――
誰かが私の肩を叩いた。
こんな場所で…誰だろう?
そう思いながら振り返った。
だが私は振り向くと同時に臨戦体勢に入る。
それ程視認した人物は“異様”だった。
黒い髪に同色のスーツを着込んだ、背の高い男性。
一見すれば、真面目なサラリーマンか何かに見えるだろう。
けれど彼の装飾品はそれだけではない。
半分だけ顔が隠れている…そう、彼は仮面を付けていた。
鼻の部分のカットされた、上半分のみが隠れる仮面。
それは左右の目が異なる大きさに刳り貫かれていて、左右の目元に異なる模様が描かれていた。
先程よりも広い…だけど暗くて人気がない道。
家に帰るには、この道を必ず通らなければならないのだが、いつまで経ってもこのよく分からない怖さは消えない。
私は歩きながらMP端末を起動させ、クリアイヤーホンを耳につける。
これは最新技術によって思考操作出来るタイプで、音量調節が簡単なのだ。
更に、耳に取りつけると色が透けて見えなくなるおまけ付き。
結構気に入っているアイテムだ。
朝と同じ春の曲を聞きながら歩いて行く。
相変わらず暗い道はまだ続いている。
早く此処から離れたい…
そう思った時。
トントン――
誰かが私の肩を叩いた。
こんな場所で…誰だろう?
そう思いながら振り返った。
だが私は振り向くと同時に臨戦体勢に入る。
それ程視認した人物は“異様”だった。
黒い髪に同色のスーツを着込んだ、背の高い男性。
一見すれば、真面目なサラリーマンか何かに見えるだろう。
けれど彼の装飾品はそれだけではない。
半分だけ顔が隠れている…そう、彼は仮面を付けていた。
鼻の部分のカットされた、上半分のみが隠れる仮面。
それは左右の目が異なる大きさに刳り貫かれていて、左右の目元に異なる模様が描かれていた。