worlds of last generationシリーズ 第一部
「いってぇな、この馬鹿力。そんなんだから彼氏出来ねぇんだよお前」
「あんたがムカつく事言うからでしょ?その減らず口さえなければ私だってこんな事しないのに…」
脇腹を押さえて、顔を歪めながらそう言ったこいつに、また少し怒りを覚えながらも溜め息混じりに言い返す。
こんなやりとりをしている内に、いつの間にか信号は青に変わっていた。
今まで止まっていた人混みが、我先にと進んで行く。
喋りながら歩く人達をすり抜けて、憂鬱な表情を浮かべながら忙しそうに歩いて行く群れを見送る。
「…渡らないのか?」
そう右上から不思議そうな声がした。
「渡るよ、ただ――」
「ただ?」
“皆寂しそうだなって…思っただけ”
そう紡ごうとした言葉を呑み込んだ私に、彼直ぐに聞き返す。
「やっぱり良いや。なんでもない」
私は少し深呼吸をして、雑念を振り払うと笑顔でそう言った。
「言い掛けて止めるな、気になるだろ」
少し顔をしかめながら、彼は言う。
「良いから良いから。ほら、早くしないと遅刻するよ」
そう言って彼の言葉を無視して、信号の変わりそうな横断歩道を走った。
後ろから
「待て!」
と言う声が聞こえたけど、無視して駆けていく。
そうして私の一日は始まる。
いつも通りの朝、彼とふざけ合いながら学校へと向かう道。
それが堪らなく楽しくて、いつもこの時間を選んで登校しているのは内緒。
そうして彼と話ながら歩いていると、いつの間にか学校についていた。
「あんたがムカつく事言うからでしょ?その減らず口さえなければ私だってこんな事しないのに…」
脇腹を押さえて、顔を歪めながらそう言ったこいつに、また少し怒りを覚えながらも溜め息混じりに言い返す。
こんなやりとりをしている内に、いつの間にか信号は青に変わっていた。
今まで止まっていた人混みが、我先にと進んで行く。
喋りながら歩く人達をすり抜けて、憂鬱な表情を浮かべながら忙しそうに歩いて行く群れを見送る。
「…渡らないのか?」
そう右上から不思議そうな声がした。
「渡るよ、ただ――」
「ただ?」
“皆寂しそうだなって…思っただけ”
そう紡ごうとした言葉を呑み込んだ私に、彼直ぐに聞き返す。
「やっぱり良いや。なんでもない」
私は少し深呼吸をして、雑念を振り払うと笑顔でそう言った。
「言い掛けて止めるな、気になるだろ」
少し顔をしかめながら、彼は言う。
「良いから良いから。ほら、早くしないと遅刻するよ」
そう言って彼の言葉を無視して、信号の変わりそうな横断歩道を走った。
後ろから
「待て!」
と言う声が聞こえたけど、無視して駆けていく。
そうして私の一日は始まる。
いつも通りの朝、彼とふざけ合いながら学校へと向かう道。
それが堪らなく楽しくて、いつもこの時間を選んで登校しているのは内緒。
そうして彼と話ながら歩いていると、いつの間にか学校についていた。