worlds of last generationシリーズ 第一部
「あんたねぇ…」
鴫野の背中を見送りながら、そう口にする。
もう言葉にするのも怒るのも馬鹿馬鹿しくなってきた私は、続けて言おうとした言葉を溜め息にして吐き出した。
「竜樹は抗議するよりも、脅した方のが早い。お前も良く知ってるだろ?」
そんな私の心情を知ってか知らずか、彼はそう言って歩いていく。
「知ってるけどさ――」
そう小さく呟いてから、また溜め息を吐いて彼の後を追う。
そうして私達は校舎内へと入っていった。
下駄箱で靴を履き替えて長い廊下を歩き、広場の近くにある階段を上がる。
三年生の教室は二階のため、一瞬で着いてしまうのがつまらない。
しかしお母さん達の小さな頃階段は
“自分で上がるもの”
だったらしく、移動するのも荷物が多いと辛かったと聞いた事がある。
進化した科学に感謝するべきなのは分かっているけど…素直に喜べないのはやっぱり“ハイテク過ぎてつまらない”部分があるからなのだろうと、一人で思いながら三年の廊下を彼と歩く。
見慣れた景色と顔触れが、進む廊下で個々に群がっていた。
この景色を見るのも…あと少しなんだな――
小さく思いながら、この景色を眺めていく。
そうしていると、いつの間にか自分の教室に着いていた。
鴫野の背中を見送りながら、そう口にする。
もう言葉にするのも怒るのも馬鹿馬鹿しくなってきた私は、続けて言おうとした言葉を溜め息にして吐き出した。
「竜樹は抗議するよりも、脅した方のが早い。お前も良く知ってるだろ?」
そんな私の心情を知ってか知らずか、彼はそう言って歩いていく。
「知ってるけどさ――」
そう小さく呟いてから、また溜め息を吐いて彼の後を追う。
そうして私達は校舎内へと入っていった。
下駄箱で靴を履き替えて長い廊下を歩き、広場の近くにある階段を上がる。
三年生の教室は二階のため、一瞬で着いてしまうのがつまらない。
しかしお母さん達の小さな頃階段は
“自分で上がるもの”
だったらしく、移動するのも荷物が多いと辛かったと聞いた事がある。
進化した科学に感謝するべきなのは分かっているけど…素直に喜べないのはやっぱり“ハイテク過ぎてつまらない”部分があるからなのだろうと、一人で思いながら三年の廊下を彼と歩く。
見慣れた景色と顔触れが、進む廊下で個々に群がっていた。
この景色を見るのも…あと少しなんだな――
小さく思いながら、この景色を眺めていく。
そうしていると、いつの間にか自分の教室に着いていた。